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食品ロス量の内訳・推移はご存知でしょうか?
2018年は様々なフードロス削減サービスがロンチされて、フードロス元年と謳える年ではないかと個人的には分析しております。2019年もフードロスに関して世間の関心が高まり、ますます活況を帯びております。さらに、2019年5月、「食品ロス削減推進法」が成立されました。食品業界を巡る環境、商取引が明らかに変化していく印象を受けております。この変化は止まらないですね。
今回は、食品ロス量の現状および推移【平成20年度〜28年度】をでまとめてました。その食品ロス量における内訳(家庭および事業)も記載しております。世界が持続可能な社会に変容して行く中で知っておきたい知識ですよ。
本記事で学ぶ内容
- フードロスについてわかる。
- 過去および最新の食品ロス量についてわかる。
- 食品ロス量を視覚的に表でわかる。
フードロスとは?

本題の説明をする前にフードロス(食品ロス)について説明します。
フードロス(食品ロス)とは、食べるために作られた食料が、失われたり捨てられたりしてしまうことを指します。サプライチェーンの流れの中で、まだ食べられるにも関わらず、様々な理由で失われたり、捨てれられたりしています。フードロスの定義は様々ですが、このHPでは、フードロスを環境省や農林水産省が用いられているように「食べられる食べ物が捨てられること」という意味で使用しております。
2015年に国連の「持続可能な開発サミット」で採択された2016年から2030 年までの国際目標の中で、食品ロス関係の記載があり、持続可能な生産消費形態を確保する目標を掲げております。2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させる、とのことでした。
日本のフードロスは年間643万トン。そのうち家庭から291万トンが発生
実際、日本ではまだ食べられるのに捨てられてしまっている、フードロス量は、643万トンと推計されております。(2016年度)

まだ食べられるものが捨てられてしまう問題、フードロスについて、社会全体が考えていかなければならない課題になります。日本のフードロスののうち291万トンが、消費段階の家庭で発生していると言われており、一人一人が行動の見直しがフードロスを減らしていく上で必要になります。
日本のフードロス量の推移
フードロス量の推移【平成20年度〜28年度】は下記の通りになります。(単位はトンになります。)食品ロス量は年間を表しております。
食品ロス量=家庭系廃棄物由来+事業系廃棄物由来
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家庭系廃棄物由来と事業系廃棄物由来とは
家庭系廃棄物由来と事業系廃棄物由来とは下記の通りになります。
- 家庭系廃棄物由来:一般家庭で発生する食べ残し、過剰除去、直接廃棄
- 事業系廃棄物由来:食品関連事業者で発生する規格外品、返品、売れ残り、食べ残し
食品関連事業者には、製造メーカー、卸売、小売事業者、外食事業者があります。製造・流通・調理の過程で発生する規格外品、返品、売れ残りなどが食品ロスになります。農林水産省(平成27年度調査)によると、外食事業者の食べ残しの割合として、宴会が約14.2%、披露宴が12.2%、食堂・レストラン 3.6%と判明しております。
また、環境省(平成29年度調査)によると、家庭から出る生ごみのうち10.3%が手つかずの食品、13.6%が食べ残しと判明しております。
日本の食品ロスをめぐる状況
日本の食品ロスをめぐる状況は下記の通りになります。
- 平成27年度の食品ロス量 646万トンは、国連世界食糧計画(WFP)による食料援助量(約320万トン)の約2倍
- 毎日大型10トントラック 1,770台分を廃棄
- 年間一人当たりの食品ロス量は51kg(平成27年度食品ロス量)で、年間一人当たりの米の消費量(約54kg)に相当
- 市町村のごみ処理経費(平成28年度) 19,608億円
まとめ
今回は、食品ロス量の現状および推移【平成20年度〜28年度】をまとめてみました。
2019年に食品ロス削減推進法が成立された機会に、食品ロス量を確認してみよう。食品業界のリアル・課題がわかりますよ。この問題をビジネス展開し、素晴らしい解決策であれば世の中を変えるサービスになりうるかもしれません。そんなサービスがリリースされるのを心待ちにしております。
ここがポイント
- 最新の食品ロス量(2016年)は、643万トン。
- そのうち、家庭由来が291万トン、食尽事業由来が352万と推計されている。